ユニットエコノミクスをやさしく解説:そのビジネスは利益を生んでいる?

売上が毎月伸びていても、赤字のビジネスはあります。それが起きているかどうかを示すのがユニットエコノミクスです。1人の顧客、1件の注文、1つの商品といったビジネスの「1単位」に注目し、それがかかるコスト以上に稼いでいるかを問います。
ここでは、ご自身の数字でそのまま試せる計算例とともに、わかりやすく計算方法を説明します。

「ユニット」とは何か
まず、何を数えるかを決めます。ネットショップなら通常は1件の注文。サブスクリプションサービスなら、利用期間全体での1人の顧客。カフェなら1回の来店です。あなたの稼ぎ方を最もよく表す単位を選びましょう。
必要な5つの数値
1. 平均注文単価
お客様が1回の購入で平均いくら支払うか。1か月の総売上を注文数で割って求めます。
2. 注文あたりのコスト
1件の注文を処理するのにかかるすべての費用。商品そのもの、梱包、配送、決済手数料です。平均注文単価からこれを引くと、注文あたりの利益(マージン)が出ます。
3. 顧客あたりの購入回数
1人のお客様が1年間、または利用期間全体で平均何回購入するか。カフェの常連なら50回来ることもあれば、家具店のお客様は1回きりかもしれません。
4. 顧客生涯価値
注文あたりの利益に顧客あたりの購入回数を掛けたもの。1人のお客様が関係全体を通じてもたらす利益です。LTVと略されることがよくあります。
5. 顧客獲得コスト
新規顧客1人を獲得するのにかかる費用。広告、販促、マーケティングサービスの費用を新規顧客数で割ります。CACと略されることがよくあります。
計算例
コーヒー豆を販売するネットショップの場合:
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 平均注文単価 | $40 |
| 注文あたりのコスト(豆、梱包、配送、手数料) | $28 |
| 注文あたりの利益 | $12 |
| 顧客1人あたりの年間購入回数 | 5 |
| 顧客生涯価値(12 × 5) | $60 |
| 顧客獲得コスト | $45 |
新規顧客は1人あたり$60の利益をもたらし、獲得に$45かかるので、ビジネスは顧客1人につき$15を稼いでいます。黒字ではありますが、余裕はわずかです。広告費が30%上がれば、利益は消えてしまいます。
結果の読み方
- 顧客生涯価値が獲得コストより小さい。 新規顧客を得るたびに損をしており、成長を急ぐほど損失は膨らみます。拡大する前にモデルを見直しましょう。
- 顧客生涯価値が獲得コストの1〜3倍。 ビジネスは成り立っていますが、失敗できる余地はほとんどありません。
- 顧客生涯価値が獲得コストの3倍以上。 健全なモデルです。成長にもっと投資できます。
数値を改善する方法
- 平均注文単価を上げる: セット販売、「よく一緒に購入されている商品」、一定金額以上で送料無料。
- 注文あたりのコストを下げる: 仕入れ先の見直し、安価な梱包、返品の削減。
- お客様に戻ってきてもらう: メール、ポイントプログラム、定期購入。
- 獲得コストを下げる: コンバージョン率の高いページ、紹介、より安く顧客を獲得できるチャネル。
まとめ
ユニットエコノミクスは、「1人のお客様は、かかるコスト以上の利益をもたらしているか」という1つの問いに集約されます。5つの数値がその答えを出し、シンプルな表が何を直すべきかを示します。シナリオと予測を含む本格的なモデルが必要なら、財務予測を注文できます。ユニットエコノミクスと月ごとの計画が入ったスプレッドシートが届きます。お支払いは納品を承認した後にはじめて確定します。